『ガイアシンフォニー第三番』上映会 8月14日(土)国分寺いずみホール

フリーマン・ダイソン

元プリンストン高等学術研究所教授。宇宙物理学者

【撮影】 
1996年8月15日~29日 
アメリカ・ベーリンハム、カナダ・ハンソン島

【プロフィール】
1923年イギリス生まれ。アメリカ・プリンストン在住。
弱冠24歳の時、相対性理論と量子力学を統合する数式(ダイソン方程式)を発見し、今世紀最大の理論物理学者としての名声を不動のものにした。アインシュタイン、オッペンハイマーから招かれ、若くしてプリンストン高等学術研究所の物理学教授となったフリーマンは、科学はもちろんのこと、芸術、宗教、哲学等、あらゆる分野に深い造詣を持ち、“人”という種の未来について、生命の未来について、宇宙的な視野から語ることの出来る今世紀最大の叡智と言っても過言ではない。
その一人息子、ジョージ・ダイソンは、アラスカの古代海洋民族アリュート族のカヤック(カヌー)を20世紀に復元した。今や世界的に有名なオーシャン・カヤック・ビルダー。
16歳の時、父のもとを飛び出し、アラスカ、カナダの海岸に渡り住んで、自然の中で生活していた。
今回の撮影は、カナダ・ブリティッシュ・コロンビアの大自然の中にある小さな島、ハンソン島で行われた。このハンソン島は、21年前、フリーマンが家を出ていたジョージと劇的な再会を果 たした思い出の島。当時、ハンソン島で野生オルカ(シャチ)の研究をしていたポール・スポング博士のもとで、その仕事を手伝っていた息子ジョージとの和解を図るため、フリーマンは東海岸のプリンストンから五千キロの旅をしてこの島にやって来たのだ。
思い出のハンソン島で、鬱蒼とした古代からの森に囲まれ、毎日やって来るオルカの神秘的な声を聞きながら、フリーマンは「人間の心は進化するか」「人はなぜ死ななければならないのか」といった根元的な問いに、科学、宗教、哲学に関する深い造詣にもとづいてわかりやすく答えてくれる。

(※地球交響曲公式ガイド・第三番出演者紹介より)

著作・写真集:
「多様化世界」(みすず書房)、「宇宙をかき乱すべきか」(ダイヤモンド社)
参考資料:
ケネス・ブラウワー著「宇宙船とカヌー」(ちくま文庫)
テレビ番組「サイエンス・ファンタジー 宇宙船とカヌー」